発達に遅れのある子への「療育」。
いろいろな選択肢があります。
結局何をやったらいいのか、親としては不安や焦りが出るものですね。
「療育」サービスはたくさんありますし、いろんな情報も錯綜しています。
では、何をどれくらいやらせたらいいのか、
具体的な療育の方法について、まとめてみますね。
目次
勉強系
勉強が遅れたらどうしよう。
そんな不安から、いろいろやらせないとダメなんじゃないかと焦ったりします。
勉強はどんな「療育」でやれば良いでしょうか。
公の療育サービス
地域によりますが、自治体ごとの就学前の療育で、勉強系の取り組みをする場合があります。
迷路やパズルなど、脳を刺激する活動や、簡単なドリルで「お勉強」を教えてくれる自治体もあります。
民間の療育サービス
民家の療育は林立しています。
その中で、少人数で勉強を見てくれる療育があります。
ネットなどで調べて、一度体験に行ってみると良いと思います。
民間の塾
自閉症教育を謳う塾や教室があります。
これは、「療育」というより普通の塾で、「自閉症スペクトラムの子を対象に」している塾です。
最近はこういった塾の中にも、「療育機関」として申請し、市区町村の「受給者証」を使えるようにしているところもあるようです。
一般の塾など
くもんなどは、「障害児専門」の教室が設置されています。
「障害児専門」でなくても、相談によって一般のくもんや塾に通う選択肢もあります。
通信教育
たとえば四谷学院などは、通信教材で「発達障害」の子に向けたプログラムが用意されています。
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これらの選択肢のうち、子どもに合いそうなものを選ぶと良いと思います。
SST(コミュニケーションの練習系)
コミュニケーションの練習というと少し大げさな感じがします。
似た年代の子たちと関わりながら、自然と他者に興味が出ると良いですよね。
ただ、発達障害の場合、近くで見てくれる先生がいると心強いです。
他の子たちとの関わりの中で、難しいところを先生に補助してもらいながら、少しずつコミュニケーションを取れるように発達していけたら理想だと思います。
自治体の「療育」
コミュニケーションについては、自治体ごとの公の「療育」が見てくれると思います。
似た年代の子たちと少人数のグループで活動することになります。
少人数に対して先生が数名ついてくれます。
なので、トラブルがあっても先生の目が届きやすいです。
「こういうときは、こうすると良いね」など、その都度かかわり方を教えてもらいやすい環境だと思います。
民間の療育(SST)
民間の療育サービスの中で、SST(ソーシャルスキル トレーニング)メインの療育があります。
みんなでグループ活動をしながら、適切なかかわりを学ぶことができます。
特にSSTを謳っていなくても、預かりメイン・遊びメインの民間療育でも、同様だと思います。
遊びの中で、必要があれば先生が細かく助けてくれるはずです。
運動系
発達障害の中で、体の動かし方が苦手なお子さんは運動面を伸ばしたいと思うでしょう。
どんな選択肢があるかまとめてみますね。
民間の療育(運動メイン)
民間の療育で、マンツーマンで運動を見てくれる療育があります。
グループでマット運動や鉄棒などをやる療育もあります。
専門の先生が、一緒に体の動かし方を見てくれます。
病院のリハビリ科
リハビリテーション科のある病院で、発達障害の子ども向けに作業療法を受けられる場合があります。
HPなどで調べてみてくださいね。
OT(作業療法)と呼ばれるもので、医師の診察のもと、専門の作業療法士の先生が見てくれます。
お箸の持ち方など、手先の練習から、バランスボールや逆上がりなど、体全体を使うものまで幅広く対応してくれます。
スイミング教室
一般的なスイミング教室の中には、「障害児専門」の枠がある場合があります。
「障害児スイミング」以外でも、相談により一般のスイミング教室に入れる場合もあります。
サッカークラブ、野球チーム
地元のサッカーや野球のチームに入りたい!と子どもが言う場合、
相談してみると良いと思います。
情緒系
音楽
地域によっては障害児専門のピアノ教室があります。
ピアノだけでなくリトミックなど、音楽全般を教えてくれる教室もあります。
民間の療育で、和太鼓や管楽器などを教えてくれるところもあります。
絵画
本人が興味がありそうであれば、相談して通うと良いと思います。
書道
先生によっては発達障害でも見てくれます。
他の習い事でもそうですが、先生が渋る場合、「受け入れ体制が整っていない」と判断するのが良いと思います。
その他
ボーイスカウト
「障害児専門」のボーイスカウトがあります。
親子で活動でき、家族ぐるみで楽しく参加・活動できたりします。
体験なども可能ですので、調べてみてくださいね。
まとめ
分野ごとにまとめてみました。
これらを参考に組み合わせて、現実的に通えそうなものを選ぶと良いと思います。
共通するのは、本人がそんなに嫌がらずに通えることが大切だと思います。
親としては、「苦手を伸ばしてあげたい!」と思うものです。
が、嫌がっているのにムリヤリ通わせるとしたら、本人も親も、相当なストレスになります。
「苦手克服!」って、親はついつい思ってしまいますが、あまり効果がないそうです。
ある医師によると、苦手をムリに伸ばすより、得意分野をやらせたほうが良いそうです。
結果として、得意分野につられて、苦手分野もちょっとは伸びるのだとか。
不安やあせりが出る幼少期ですが、あまり気負わず、できる範囲で「療育」できたら良いですね。
習い事の注意点については、(少し内容が重なりますが)こちらにまとめています→★