発達障害と習い事

発達障害と一口に言っても、100人100様です。

「発達障害の子たちはこんな傾向があります」と、ざっくりまとめられていることが多いです。

が、それぞれ特性が異なります。

同じ診断名でも、全然タイプが違うことがよくあるのです。

なので、「発達障害の子にはこれが絶対にオススメです!」などと簡単に言い切ることは難しいと思います。

発達に凸凹があるからこそ、何か本人のためになることを習わせてあげたい。

でも、タイプ別の見極めを間違うと、逆に親子ともどもストレスになることも。

お金と労力をかけて習い事をして、無駄に自信をなくして終わり、というのだけは避けたいですよね。

発達障害の特性にはタイプがある

そのために重要なのは、特性のタイプ別に見ていくこと、

つまり、本人に合うか合わないかを見るのがとても重要になってきます。

発達障害の習い事 3つの前提

前提が3つあります。

習い事を始める前に押さえておくと、失敗が少なくて済みます♪

1、先生を選ぼう!

どの習い事もそうですが、「先生との相性」に、かなり依存します。

本人と相性の良い先生が見つかれば、どんどん伸びます。

新しいことの習得に信頼関係が大切なのは、発達障害に限らずいえることですよね。

今まで気持ちよく続けてきた習い事を、急に嫌がるようになった。

→ なんらかの事情で先生が交代していた

なんてことがよくあります。

習い事ではまず初めに、先生との相性を見てあげるのがコツです。

2、まずはお試しから!

最初からガッツリやらせるのではなく、
体験レッスンなど、「どうかな~?」って見てあげる期間が絶対に欲しいです。

大抵の習い事は「お試し」や「体験」レッスンが安価で準備されています。

一度試してみて、それから考えるのがオススメです。

3、やめ時を設定すること

始める前から「やめる」ことを考えるの!?

っていうと、これがとても重要なんです。

そうしないと辞めたあとに、「続けられなかった中途半端な自分」という自己評価になりかねません。

どんな習い事も、どうせいつかはやめるのです。

最初から辞め時を設定して、「やり切った♪」と親子で気持ちよく辞められるようにしたいものです。

~辞め時設定の例~

○級に受かったらおしまい、

○年生の3学期まででおしまい、など。

タイプ別オススメ習い事

それではタイプを考えながら、オススメの習い事を見ていきますね。

~習い事例~

◆くもん

プリント学習が中心で、自習メインです。

視覚優位のお子さんにオススメ。

このタイプの子たちは、目で見て理解するのが得意です。

逆に耳だけでキャッチする情報は、聞き逃したりすることもあります。

大勢の中での授業がないので、先生の話に注目しづらい子に向いています。

また、教えてもらうのが苦手な子にも向いています。

この、人にあれこれ言われるのが苦手なタイプもけっこう多いと思います。

「自分でやりたい」、「口を出されたくない」タイプ。

◆そろばん

逆に聴覚優位な子は、そろばんが向いているようです。

聴覚優位な子は、「願いましては~」と、耳から聞くほうが合っているそうです。

◆塾

塾はいろんな規模があり、それぞれいろんな特徴が打ち出されています。

規模だけで見ても、

・大手進学塾、
・個別指導の塾、
・その中間的な規模の塾もあります。

個別指導塾でマンツーマンが良い!

と思いがちですが、これもタイプによります。

◆大人数の塾

発達凸凹の中でも「人が好き」「集団が苦手じゃない」タイプの子たちがいます。

彼らは、大勢の一斉授業のほうが、やる気が出ることがあります。

このタイプの子は、個別で先生と二人きりだと、刺激が少なくてつまらなく感じたり、眠くなったりします。

本人が楽しいほうが、伸びが良いのは言うまでもないことですよね。

良い意味で周りの子の影響を受けて伸びる子もいます。

自分よりできる子を見たときに、「悔しい!」と思う気持ちも大切な感情ですし、

その気持ちをやる気に換えて、力を伸ばす子もいます。

◆個別指導塾

逆に、大勢だと落ち着かないタイプの子もいます。

にぎやかだと辛い子、
大勢の中で先生に注目するのが苦手な子、

このタイプは、個別指導とか、生徒2人対、先生一人などの少人数が合っています。

先生との相性がとてつもなく重要になります。

合う先生に出会えたら、こんな嬉しいことはないですね。

◆家庭教師

塾とは異なりますが、家庭教師をお願いするのが向いている子もいます。

本人に合う先生が見つかったら、ガッチリつかんで見てもらいたいですね。

◆ピアノ

手先の作業が苦手だから、などの理由でピアノ考えることがあると思います。

が、

「苦手克服!」よりも、「本人の興味」重視がベターです。

苦手をつぶす!みたいな視点だと、本人が劣等感を持ちやすいです。

苦手があるのは特性上しかたないこと。

それより「興味のあることを楽しむ」ほうが、発達に良いそうです。

◆スイミング

スイミングはいろんな教室があります。

障害者のクラスが設置されている場合もあります。

普通のクラスに入れるとしたら、発達障害がある旨説明してから体験レッスンするのが良いと思います。

「発達障害といってもうちの子は軽いから・・・」なんて、障害を隠してねじ込むと、万一トラブルがあったときにもめる可能性がありますよね。

水泳は水の中のことなので、いつも生命の危険が伴います。

発達障害の子はちょっと・・・

などと難色を示される場合、ムリにそのスイミングで習わせるより、ほかを当たるなどしたほうが良いと思います。

断られるとガッカリしますが、

でも、受け入れてくれるところはあります。

◆英語・英会話

聴覚優位な子には向いていると思います。

また、Youtubeなどをランダムに見て英語に触れている子の場合、興味を示す場合があります。

まとめ

いずれの習い事も、本人の自尊心を高める役割を果たすと良いです。

「その習い事をやっている自分」=「なかなか良い自分」と思えること。

さらに言うと、周りから褒められることも、同じように自尊心を高める効果があります。

たとえば「英語を習ってるんだね、すごいね♪」のように。

「これを習っている自分」が好き!

と思える習い事に、楽しく通えるのが一番ですね。

拙著に詳しく書いています。

ぜひご一読くださいね。

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