発達障害の話でよく聞く「療育」。
一体どのようなものでしょうか。
「療育」に行くと何ができるようになって、
どんな良いことがあるの?
逆に「療育」に行かないとどうなるの?
目次
療育とは
「療育」という言葉はとても広い意味で使われています。
「療育」とは、「障害のある子どもの発達を促すプログラム」という意味だそうです。
もっと広く、「障害のある子供とその保護者への支援すべて」として、
さまざまな支援の意味で使われることもあるようです。
一体どんな種類の療育施設があって、
どのような活動が行われているのでしょうか。
療育プログラムの内容
自治体による就学前までの集団療育サービス
自治体ごとに、就学前までの子どもを対象に、公の療育が実施されています。
「発達障害」という診断がついているかは関係ありません。
幼いころは障害かどうか判断がつきにくい場合もあります。
1歳半健診などで「発達障害の疑い」と思われたら、市町村の療育を案内されることがあります。
通っている幼稚園/保育園の先生からお勧めされたり、
小児科医から案内されることもあるようです。
療育施設での活動内容は?
活動内容は多岐に渡ります。
ひとことでまとめるとしたら、「集団で活動する練習」と言えると思います。
幼稚園や保育園より小さい集団で活動します。
私の息子が通った療育は、4~6人の集団がメインでした。
多岐にわたる活動内容ですが、幼稚園と似ています。
絵や工作、簡単なゲームや外遊びなどです。
4歳台は保護者も一緒に、
5歳からは母子分離で行う施設が多いようです。
週1回または月2回など、
1回1時間くらいから行われます。
費用は無料または実費のみの低価格です。
送迎バスが利用できる場合もあります。
市町村の個別療育
自治体によっては個別の療育サービスを提供しています。
専門の先生が、(作業療法士さん、言語聴覚士さんなど)
個別で支援してくれるサービスです。
申込が多いと順番待ちになることもあるので、空き状況など問い合わせてみてくださいね。
民間の療育施設
市町村の療育のほかに、民間の療育サービスがあります。
費用は無料ではありませんが、「受給者証」を取得することで、毎月定額になります。
(金額は世帯収入よって決まりますが、5,000円前後が一般的だと思います)
受給者証は申請手続きをすれば受けることができます。
「療育手帳」や「障害者手帳」を持っているかどうかは関係ないです。
民間の療育サービスの内容は、それぞれ特徴があります。
興味のあるところにいくつか問い合わせたり、見学するのをお勧めします。
●勉強系の療育
●運動系の療育
●音楽療育
●遊びメインの療育
●お預かりメインの療育
などです。
病院の療育
リハビリテーション科のある病院で、発達を促す療育プログラムがある場合があります。
感覚統合トレーニングなど、専門の作業療法士さんが療育をしてくれます。
運動だけでなく、お箸の持ち方や指先の体操、
縄跳びや自転車の練習など、
さまざまなことに対応してくれる場合もあります。
「医療」なので、通常の小児科受診などと同じシステムです。
「診察券」「保険証」「子ども医療受給券」などを持参して受診します。
(トレーニングの前に医師の診察があります)
料金も小児科などの医療機関と同じです。
その他、保護者への療育プログラム
療育施設では、子どもだけでなく保護者のためのプログラムを実施していたりします。
講師の先生を招いてお話を聞いたり、相談ができたり、
ママのためのワークショップが開催される場合もあります。
毎日通うタイプの療育園
幼稚園や保育園に代わり、毎日通うタイプの療育園があります。
どちらかというと障害が重めのお子さんが対象です。
まとめ
療育に通うと発達障害が治る!とか、
目に見えてグイグイ成長する!
などということはないと思います。
ただ、何もしない場合にくらべて、少し早めにできるようになる可能性がある、という感じだと思います。
親の介護や下の子の出産など、本人を療育に連れていけない場合もありますよね。
だからといって、その子の成長が止まる、ということはないはずです。
子ども本人もそうですが、親が苦しまずに、楽しく通える場所であれば
療育サービスは本当に生きたものになると思います。