「中学受験」と聞くと、「頭が良さそう」なイメージがあると思います。
実際、有名中学を狙う子たちは、たくさん勉強していると思います。
私は息子が生まれるまで、私立の中高一貫校に教員として勤務していました。
3校勤めました。
●地域でかなり偏差値が低い底辺校
●スポーツも強い、東大合格も出すマンモス校
●歴史と伝統のあるブランド校
このいずれにも、発達障がいと思われる子たちがいました。
いわゆる成績優秀な子の中には、
自閉傾向を思わせる特徴のある子がいるものです。
能力が高いぶん、凹みも大きく、
全体的にバランスの取りづらい特性が見受けられる子も多かったです。
私立の学校は、一般企業と同じく経営があります。
なので、案外合格させるんです。
学力レベルも学校によりさまざまです。
さらにいうと、
「学校」とひとことで言っても、その学校内にも「階層」があります。
成績の良い子たちは、「特進クラス」「東大クラス」などと、大学合格実績を稼ぐ子たち。
それ以外のクラスは、案外のんびりした雰囲気のこともよくあるのです。
そして、私立は進学実績を出さなければいけません。
こんな大学に進学しましたよ~!
という実績が、生徒募集に大きく影響するからです。
なので、できる限り進学・進級させる方向で、
教員が親身にお世話する場合が多いのです。
私立の学校というのは、創立からして公立とまったく異なります。
私財を投げ打って学校を創った創立者がいるのです。
そこには、「建学の精神」が必ずあります。
たとえばある仏教系の学校は、
「入学したからには、仏の心で、全力で面倒を見ますよ」と、
そんなぶうにおっしゃる校長先生もいます。
(※あくまで一例です。すべての仏教系の学校がこの精神というわけではありません)
私立中学を受験する目的もさまざまです。
皆が皆、有名中学を狙っているわけじゃないです。
私立は環境整備に力を入れている学校も多いです。
●緑の多い環境
●キレイな校舎
●きちんとした服装の教員
●美味しい学食
などなど。
ある発達障がいの子のお母さんは、その子が小2のとき、発達の病院で、こんなふうに言われたそうです。
「お母さん、この子は絶対に私立中学を受験させたほうがいい。
できれば今からでも、どこかに編入させたほうがいい。
この子に合う雰囲気の学校を探してみて」
「学校」という制度にあまり馴染まない子の場合、
●環境が良くて、
●面倒見の良い先生がいて、
●自分に合った学力レベルで、
●ほんわかした校風で、
●マイペースで学習できたら、
それに越したことはないはずです。
中学受験なんて、まさか!
と思うかもしれないですが、特に都内周辺には、本当に多くの学校が集まっています。
選択肢の一つとして、早い段階から考えておくのも、ひとつの手だと思います。