発達障がいの子育てでは、よく「自立が大切!」と言われます。
「○才で○○ができないとダメ!」
「今から練習しないと、将来困りますよ!」
「小学校に入ったら、全部自分でできないといけないですからね!」
のように、怖い顔で言う支援者もいます。
良かれと思ってのことでしょうけど、でも、疑問が湧くのです。
「それ、本当に必要なこと?」と。
「自立自立」と言われますが、何が「自立」なのか、
その定義を、考えておく必要があると思うのです。
なんでも自分ひとりでできることを「自立」というとしたら、
普通の大人も、なかなか「自立」できていないことになります。
●できないことを、「手伝って」と言えること、
●苦手なことを、「難しいです」と言えること、
●分からないことを「教えて」と言えること。
そして、
●苦手を分かって、工夫して対応できること。
これで十分「自立」と言えるのではないでしょうか。
今って本当に便利です。
多くのサポートグッズがあります。
●お箸を持てない子には、サポート箸、
●鉛筆を持てない子には、鉛筆矯正グッズ、
●ランドセルに装着できる上履き袋、
本当に便利なものがたくさんあります。
便利グッズを紹介する書籍も出版されています。
考えてみたら、できないことを、グッズの助けを借りてやるのって、恥ずかしいことでもなんでもないですよね。
●骨折した人が、松葉杖を使って歩く
●視力が悪い人が、メガネをかける
●忙しい時期に、食材の宅配サービスを利用する
グッズやサービスの助けを借りて、快適に生きられるなら、それは立派な「自立」だと思います。
実際、身につけないとものすごく困る!というスキルは、そんなに多くはないのだと思うのです。
それより大切なこと、
それは、何かを手伝ってもらったときに、ニコニコ笑顔で「ありがとう!」と言えること。
発達の主治医はこう言います。
「可愛げが大切だよ。苦手なことは、周りの助けを借りながらやっていけますから。
デコボコがあっても大丈夫^^」